“夜鶯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ナイチンゲール60.0%
ナイチンゲエル20.0%
ようぐいす20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
マイル離れた森の中で夜鶯ナイチンゲールの囀るのが聞える。動いてゐる人影も見えず、近よつて來る跫音も聞えない。だがその匂ひは次第に濃くなつて來る。逃げなくてはならない。
そこには薔薇ばらの花の咲き乱れたみちに、養殖真珠の指環ゆびわだの翡翠ひすいまがいの帯止めだのが、数限りもなく散乱している。夜鶯ナイチンゲエルの優しい声も、すでに三越みつこしの旗の上から、蜜をしたたらすように聞え始めた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「すべて歓楽の裏一重には悲哀かなしみがあるとか申しますが、その悲哀が偶然ゆくりなくあなたを襲うたのでござりましょうよ! おや、夜鶯ようぐいすが啼いております」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)