)” の例文
旧字:
九相きゅうそうは死人の変化道程を説いたもので、膨張相ぼうちょうそう青瘀せいお相、相、血塗けっと相、膿瀾のうらん相、虫噉ちゅうかん相、散相、骨相、土相をいうので、何も如何に喪を緩うしたとて
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かかる病なん、ついにその痛むところ、はちすの花の開くがごとくみ崩れて腐り行けば、命幾日もあらずというを聞くにも、今は幾許いくばくならずそのさかいに至らんと思えば、いとど安き心なし。
玉取物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「世間の言説のゆえに、死あり生あり。死とは諸根のするなり。生とは新たに諸根の起こるなり。如来蔵にょらいぞうに生あり死あるにはあらず。如来蔵は有為ういの相を離る、如来蔵は常住にして不変なり」
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「それ人身は一天地なり。天地、成壊じょうえありて、しかも天地の主宰となるものは、いまだかつて滅せざるなり。ゆえにしてまた成す。人身、生死ありて、しかも人身の主たるものは、いまだかつて滅せざるなり。ゆえに死してまた生ず」
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)