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喉声
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のどごえ
ふりがな文庫
“
喉声
(
のどごえ
)” の例文
テナルディエの女房は指錠をはめられるままに身を任した悪漢どもの方をじろりと見やって、つぶれた
喉声
(
のどごえ
)
でつぶやいた。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
夫人は怒りにかすれた
喉声
(
のどごえ
)
でそう云うと、いきなり立ち上った。立ち上って、
扉
(
ドア
)
を押すと、よこっ飛びに階段へ出た。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「構わないで——」伊助はほとんど声にならない
喉声
(
のどごえ
)
で、眉をしかめながらこう
囁
(
ささや
)
いた。「年を取ったのですな。足を滑らせまして、……ばかな事です」
柘榴
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
一輪の
薔薇
(
ばら
)
をボタンの穴にさして、重々しい
喉声
(
のどごえ
)
の
愛嬌
(
あいきょう
)
をふりまきながら、女たちの
椅子
(
いす
)
から椅子へと歩き回ってる色男について、次のような言葉をクリストフは耳にした。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
隼人は静かに近よっていった。小屋の中から、女の含み笑いが聞え、それがひそめた叫び声になり、男の太い
喉声
(
のどごえ
)
がなにか云った。隼人は小屋の戸口の脇に立った。
ちくしょう谷
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
時々馬鹿げた
喉声
(
のどごえ
)
が口から
洩
(
も
)
れていた。クリストフはびっくりした。初めは父がふざけてるのだと思った。しかしじっと身動きもしないでいるのを見ると、急に恐しくなった。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
三島が
喉声
(
のどごえ
)
で喚いた。彼は新銭座で禿にやられてから、丸太を見ると逆上する癖がついていた。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「これが最後だ」と芳村は
喉声
(
のどごえ
)
できいた、「今夜かぎりおりうに会わないと誓えるか」
滝口
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「はい」とちぐさが
喉声
(
のどごえ
)
で低く答えた、「このあいだ無事に
麻疹
(
はしか
)
を済ませました」
赤ひげ診療譚:08 氷の下の芽
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
おくみは甲斐の背中でかぶりを振り、いいえと
喉声
(
のどごえ
)
で、辛うじて云った。
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“喉声”の解説
喉声(のどごえ)とは「喉を詰めた声」や「喉っぽい声」の意味である。
(出典:Wikipedia)
喉
常用漢字
中学
部首:⼝
12画
声
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“喉”で始まる語句
喉
喉笛
喉元
喉首
喉輪
喉頭
喉仏
喉音
喉佛
喉頸