“唐冠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
からかんむり50.0%
とうかん50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御頭巾おづきん唐冠からかんむり、うしろに花を立てさせられ、御小袖おんこそでは紅梅に白、上に蜀江しよくかうにしきをかさね給ふ。御肩衣おんかたぎぬべにどんすに桐唐草きりからくさなり。おはかまも同然。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
作り髭を付け、唐冠からかんむりかぶとを著け、金札緋威きんざねひおどしの鎧に朱塗の重籐しげとうの弓を握り、威儀堂々と馬に乗って洛中を打ち立った。
小田原陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
真ん中にノビノビと立っているのはしゃ唐冠とうかん、白い道服、刺繍ししゅうしたくつの老人で、口ひげはないが長いあごひげ、眉毛まゆげと共にの花のように白い。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その冠も、天神様や荒神様のかぶるような冠ではなく、世に「唐冠とうかん」として知られている、中央に直立した一葉があって、両翼が左と右に開いている。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)