“味得”の読み方と例文
読み方割合
みとく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時、口伝くでんをうけたのが獅子刀ししとう虎乱こらんけん。二つながら衆を対手あいてとする時の刀法である。弦之丞はそれを味得みとくしていた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
道命は無戒の比丘びくじゃが、既に三観三諦即一心さんかんさんたいそくいつしん醍醐味だいごみ味得みとくした。よって、和泉式部いずみしきぶも、道命がまなこには麻耶夫人まやふじんじゃ。男女なんにょの交会も万善ばんぜん功徳くどくじゃ。
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
同時にまたその時以来、僕は物質の窮乏などというものが、精神の牢獄ろうごくから解放された自由の日には、殆んど何の苦にもならないものだということも、自分の生活経験によって味得みとくした。
老年と人生 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)