呉座ござ)” の例文
(どッこいしよ、)と暢気のんきなかけごゑで、ながれいしうへ飛々とび/″\つたはつてたのは、呉座ござ尻当しりあてをした、なんにもつけない天秤棒てんびんぼう片手かたてかついだ百姓ひやくしやうぢや。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
先ず縁側えんがわ呉座ござを敷いた。四畳半へは毛布を敷いた。そして真中に食卓をえた。長火鉢は台所へ運んで、お袋と姉とは台所へ退却した。そして境界に葭戸よしどを立てた。
深川の散歩 (新字新仮名) / 永井荷風(著)