同腹ひとつ)” の例文
げもせずかくられもせず、よくかしらねどぬすみましたと白状はくぜうはしましよ、伯父樣おぢさま同腹ひとつきだけを何處どこまでもべて、かれずば甲斐かひなし其塲そのばしたかみつてんだなら
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
逃げもせず隠られもせず、欲かしらねど盗みましたと白状はしましよ、伯父様同腹ひとつで無きだけを何処までもべて、聞かれずば甲斐なしその場で舌かみ切つて死んだなら
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御新造が無情そのまゝに言ふてのけ、術もなし法もなし正直は我身の守り、逃げもせず隱られもせず、欲かしらねど盜みましたと白状はしましよ、伯父樣同腹ひとつで無きだけを何處までも陳べて
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)