たたい)” の例文
ソコデ江戸に這入はいったとき、今思えば芝の田町たまち、処も覚えて居る、江戸に這入て往来の右側の家で、小僧がのこぎりやすりの目をたたいて居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
予輩らがしばしば子規子の門をたたいおしええるや、月に幾回なるを知らずといえども、会談の日ごとに必ず新問題を聞かざることなかりき、旧を改め新を悟り追求いよいよ高く
絶対的人格:正岡先生論 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
その口に説くところを聞けば主公の安危あんきまたは外交の利害などいうといえども、その心術のそこたたいてこれをきわむるときはの哲学流の一種にして、人事国事に瘠我慢やせがまんは無益なりとて
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)