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古渡唐桟
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こわたりとうざん
ふりがな文庫
“
古渡唐桟
(
こわたりとうざん
)” の例文
それがいつとなく
融
(
と
)
けて来て、
人柄
(
ひとがら
)
が
自
(
おの
)
ずと柔らかになったと思うと、彼はよく
古渡唐桟
(
こわたりとうざん
)
の着物に
角帯
(
かくおび
)
などを
締
(
し
)
めて、夕方から宅を外にし始めた。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
子之助は
単
(
ひとえ
)
羽織と
袷
(
あわせ
)
とを遊所に持て来させて著更え、脱ぎ棄てた
古渡唐桟
(
こわたりとうざん
)
の袷羽織、糸織の綿入、
琉球紬
(
りゅうきゅうつむぎ
)
の下著、
縮緬
(
ちりめん
)
の胴著等を
籤引
(
くじびき
)
で幇間芸妓に与えた。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それから、着物に凝った方で、——この
古渡唐桟
(
こわたりとうざん
)
は、汚れてはおりますが、よく存じております。
銭形平次捕物控:049 招く骸骨
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
古渡唐桟
(
こわたりとうざん
)
の大財布に、出羽様のお作料の三十両とお艶の身売り金を預かったのとをいっしょに入れて、ズッシリと紐で首からさげていた、その財布が盗まれているのだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
口まで出かかった謝罪の
言辞
(
ことば
)
を引っ込まして、伝二郎は本能的に懐中に紙入れを探った。なかった。たしかに入れておいたはずの
古渡唐桟
(
こわたりとうざん
)
の財布が影も形もないのである。
釘抜藤吉捕物覚書:07 怪談抜地獄
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
安政四年になって
銀鎖
(
ぎんぐさり
)
の
煙草入
(
たばこいれ
)
が
流行
(
はや
)
った。香以は丸利に
誂
(
あつら
)
えて数十箇を作らせ、取巻一同に与えた。
古渡唐桟
(
こわたりとうざん
)
の羽織を
揃
(
そろい
)
に
為立
(
した
)
てさせて、一同に
畀
(
あた
)
えたのもこの頃である。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
古
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
渡
常用漢字
中学
部首:⽔
12画
唐
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
桟
常用漢字
中学
部首:⽊
10画
“古渡”で始まる語句
古渡
古渡珊瑚
古渡更紗
古渡城
古渡資秀