“畀”の読み方と例文
読み方割合
あた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明和(めいわ)戊子(ぼし)晩春、雨霽(は)れ月朦朧(もうろう)の夜、窓下(さうか)に編成し、以て梓氏(しし)に畀(あた)ふ。題して雨月物語(うげつものがたり)と曰(い)ふと云ふ。剪枝畸人(せんしきじん)書す。
安政四年になって銀鎖(ぎんぐさり)の煙草入(たばこいれ)が流行(はや)った。香以は丸利に誂(あつら)えて数十箇を作らせ、取巻一同に与えた。古渡唐桟(こわたりとうざん)の羽織を揃(そろい)に為立(した)てさせて、一同に畀(あた)えたのもこの頃である。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
これに反して子之助は、人に畀(あた)うる物に種々の趣向を凝らし、その値の高下を問わなかった。丸利、丸上、山田屋等の袋物店に払う紙入、煙草入の代は莫大(ばくだい)であった。既にして更衣(ころもがえ)の節となった。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)