トップ
>
取捲
>
とりま
ふりがな文庫
“
取捲
(
とりま
)” の例文
向うの囲炉裏を
取捲
(
とりま
)
いてる連中も同じ顔に違いない。さっき坂を上がってくるとき、長屋の窓から自分を
見下
(
みおろ
)
していた顔も全くこれである。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
水司又市は十方でぶう/\/\/\と吹く
竹螺
(
たけぼら
)
の
音
(
ね
)
を聞きまして、多勢の百姓共に
取捲
(
とりま
)
かれては一大事と思いまして、
何処
(
どこ
)
を何う
潜
(
くゞ
)
ったか
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
利藻氏と豆千代と、豆千代の
可愛
(
かあい
)
がつてゐた三毛猫とは栖鳳氏の
身辺
(
まはり
)
を
取捲
(
とりま
)
いて、じつと画の出来るのを待つてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
煙突の多い王子のある会社などでは、
応接室
(
おうせつま
)
へ多勢集って来て、面白そうに彼女の
周囲
(
まわり
)
を
取捲
(
とりま
)
いたりした。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
行つて見ると川向ふの岩の上には、まだ子猿が親猿を
取捲
(
とりま
)
いて日向ボツコをして遊んで居ました。
山さち川さち
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
▼ もっと見る
「材木場を
取捲
(
とりま
)
いた提灯が一度に海辺へ出たぞ、海へ何か
抛
(
ほう
)
りこむ音がするようだ」
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
捲
漢検準1級
部首:⼿
11画
“取”で始まる語句
取
取出
取縋
取柄
取除
取次
取敢
取交
取做
取付