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厭世的
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えんせいてき
ふりがな文庫
“
厭世的
(
えんせいてき
)” の例文
詩人などには変に非現実的な詩をものしたり
厭世的
(
えんせいてき
)
な詩を書いたりしているくせに、御当人の性癖は事務家よりも現実的な人が多いものだ。
オモチャ箱
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
厭世的
(
えんせいてき
)
な基調のうちに明るい
諧謔
(
かいぎゃく
)
を交じえた『夢がたり』To, chevo ne bylo(八二年発表)は、この療養期の所産である。
「あかい花 他四篇」あとがき
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
それでいて少しも
厭世的
(
えんせいてき
)
にならない男であった。むしろその反対に生活する事のできるために、嘘が必要になるのだぐらいに考える男であった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
江戸一番の捕物の名人と言われているくせに、時々「人を縛らなければならぬ渡世」に愛想の尽きるほど、弱気で
厭世的
(
えんせいてき
)
になる平次だったのです。
銭形平次捕物控:116 女の足跡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
何となれば、あまりにこれらは
厭世的
(
えんせいてき
)
である、あまりに詩的である。けれど、また、その力となるのも、知識の勝たない真情の発露によるからでもある。
単純な詩形を思う
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
けれども僕はこの詩人のように
厭世的
(
えんせいてき
)
ではありません。河童たちの時々来てくれる限りは、——ああ、このことは忘れていました。あなたは僕の友だちだった裁判官のペップを覚えているでしょう。
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それで何となく
厭世的
(
えんせいてき
)
の考えが起ってきた。
後世への最大遺物
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
必竟
(
ひっきょう
)
は釣をしないからああいう風に
厭世的
(
えんせいてき
)
になるのだと
合点
(
がてん
)
して、むやみに弟を釣に引張り出そうとするのです。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれども飲めば飲める
質
(
たち
)
でしたから、ただ量を頼みに心を
盛
(
も
)
り
潰
(
つぶ
)
そうと
力
(
つと
)
めたのです。この
浅薄
(
せんぱく
)
な方便はしばらくするうちに私をなお
厭世的
(
えんせいてき
)
にしました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それにはKが父兄から勘当された結果
厭世的
(
えんせいてき
)
な考えを起して自殺したと書いてあるのです。私は何にもいわずに、その新聞を
畳
(
たた
)
んで友人の手に帰しました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私の気分は国を立つ時すでに
厭世的
(
えんせいてき
)
になっていました。
他
(
ひと
)
は頼りにならないものだという観念が、その時骨の中まで
染
(
し
)
み込んでしまったように思われたのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
厭
漢検準1級
部首:⼚
14画
世
常用漢字
小3
部首:⼀
5画
的
常用漢字
小4
部首:⽩
8画
“厭世”で始まる語句
厭世
厭世観
厭世家
厭世主義
厭世感
厭世論
厭世虚無
厭世主義者