“刻足”の読み方と例文
読み方割合
きざみあし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高箒たかぼうきを片手にたすきがけで、刻足きざみあしに出て行逢ゆきあったのがその優しいおんなで、一寸ちょっと手拭を取って会釈しながら、軽くすり抜けてトントンと、堅い段を下りて行くのが、あわただしい中にも
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と見ると茶店の方から古びた茶の中折帽なかおれぼうをかぶって、れいくせ下顋したあごを少し突出し、れ手拭を入れた護謨ごむふくろをぶらげながら、例の足駄あしだでぽッくり/\刻足きざみあしに翁が歩いて来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
次第に迫る呼吸いきをととのえ、一気に雌雄を決しようと、刻足きざみあしをしてジリジリと進んだ。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)