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判切
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はっきり
ふりがな文庫
“
判切
(
はっきり
)” の例文
その人の様子といい
言葉遣
(
ことばづか
)
いといい歩きつきといい、何から何まで
判切
(
はっきり
)
見えたには見えたが、田口に対する返事は一口も出て来なかった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼は女がなぜ
淡泊
(
たんぱく
)
に自分の欲しいというものの名を
判切
(
はっきり
)
云ってくれないかを
恨
(
うら
)
んだ。彼は何とはなしにそれが知りたかったのである。すると
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
自分に
判切
(
はっきり
)
聞こえたのはただこれだけであった。その他は彼女のむやみに
引泣上
(
しゃくりあ
)
げる声が邪魔をしてほとんど
崩
(
くず
)
れたまま自分の
鼓膜
(
こまく
)
を打った。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
年の若い彼の眼には、人間という大きな世界があまり
判切
(
はっきり
)
分らない代りに、男女という小さな宇宙はかく
鮮
(
あざ
)
やかに映った。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それを叔父の口から
判切
(
はっきり
)
聴かされた時、お延は日頃自分が考えている通りの叔父の
気性
(
きしょう
)
がそこに現われているように思って、
暗
(
あん
)
に彼の親切を感謝すると共に
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
手に取るように
判切
(
はっきり
)
しているので、彼はすぐその
確的
(
たしか
)
さの度合から押して、室の距離を定める事ができた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
第一言語が
不明暸
(
ふめいりょう
)
であった。それから
判切
(
はっきり
)
聞こえるところも
辻褄
(
つじつま
)
の合わない事だらけだった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
兄さんの絶対というのは、哲学者の頭から割り出された
空
(
むな
)
しい紙の上の数字ではなかったのです。自分でその
境地
(
きょうち
)
に入って親しく経験する事のできる
判切
(
はっきり
)
した心理的のものだったのです。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と
判切
(
はっきり
)
云って涙を落した。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
判
常用漢字
小5
部首:⼑
7画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“判”で始まる語句
判然
判
判明
判官
判断
判斷
判事
判人
判別
判定