入野いりぬ)” の例文
伊那丸いなまる龍太郎りゅうたろう外濠そとぼりをわたって、脱出だっしゅつしたのを、やがて知った浜松城の武士たちは、にわかに、追手おってを組織して、入野いりぬせきへはしった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さを鹿しか入野いりぬのすすき初尾花はつをばないづれのときいもまかむ 〔巻十・二二七七〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
どこまでもここから、左へ左へとすすんで、入野いりぬせきをこえさえすれば、浜名湖はまなこの岸へでられます
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こひはまさかもかな草枕くさまくら多胡たこ入野いりぬのおくもかなしも 〔巻十四・三四〇三〕 東歌
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)