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倦厭
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けんえん
ふりがな文庫
“
倦厭
(
けんえん
)” の例文
空想文学に対する
倦厭
(
けんえん
)
の情と、実生活から
獲
(
え
)
た多少の経験とは、やがて私しにもその新らしい運動の精神を
享入
(
うけい
)
れることを得しめた。
弓町より
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
強烈にわれわれを魅するということはないが、
倦厭
(
けんえん
)
して、
唾棄
(
だき
)
し去るという風景でもありません。
大菩薩峠:28 Oceanの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
血気の壮士らのやや
倦厭
(
けんえん
)
の状あるを察しければ、ある時は珍しき
肴
(
さかな
)
を
携
(
たずさ
)
えて、彼らを
訪
(
と
)
い、ある時は妾炊事を自らして婦女の天職を
味
(
あじ
)
わい、あるいは
味噌漉
(
みそこし
)
を
提
(
さ
)
げて
豆腐
(
とうふ
)
屋に
通
(
かよ
)
い
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
もちろん家に残した娘達への回避の念、物質本位の家業に対する
倦厭
(
けんえん
)
の情は、いつもの通りくりかへして述べられた。たゞ、壁画に
就
(
つい
)
ての
羞恥
(
しゅうち
)
ばかりは始めて老師の聞くところであつた。
老主の一時期
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
禽獣
(
きんじゅう
)
に化して真の幸福を感ずるような人間は、神に最も
倦厭
(
けんえん
)
せられます。
竹青
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
紳士閥の批評家は
屡々
(
しばしば
)
云う。民衆は自分の階級よりも上の階級のものを主人公とした小説や脚本でなければ喜ばない。富裕な社会の描写は民衆をして自分自身の貧困の
倦厭
(
けんえん
)
を忘れさせるものであると。
新しき世界の為めの新しき芸術
(新字新仮名)
/
大杉栄
(著)
空想文学に対する
倦厭
(
けんえん
)
の情と、実際生活から獲た多少の経験とは、やがて私にも其の新らしい運動の精神を
享入
(
うけい
)
れる事を得しめた。
弓町より
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
倦厭
(
けんえん
)
と、疲労とを催すに過ぎない。
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“倦厭”の意味
《名詞》
倦厭(けんえん)
あきあきして嫌になること。
(出典:Wiktionary)
倦
漢検準1級
部首:⼈
10画
厭
漢検準1級
部首:⼚
14画
“倦”で始まる語句
倦
倦怠
倦果
倦怠期
倦々
倦怠感
倦怠相
倦労
倦飽
倦色