佛蘭西ふらんす)” の例文
新字:仏蘭西
あの佛蘭西ふらんす土産みやげには、とうさんのおはなしばかりでなく、佛蘭西ふらんすほういてたいろ/\なおはなしれてきましたが、この『ふるさと』にはとうさんのおはなしばかりをあつめました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
モデル臺、石膏せきかう胸像きようぞう、それから佛蘭西ふらんす象徴派しやうちやうはの名畫が一まいと、伊太利いたりーのローマンス派の古畫こぐわ摸寫もしやしたのが三枚、それがいづれも金縁きんぶちがくになつて南側の壁間かべ光彩くわいさいを放つてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
昨日の朝十時すぎ、百合さんが私のために佛蘭西ふらんす窓を一ぱいに開けて呉れたので、一歩だけヴェランダに踏み出してはみたが、それなりあわてて眼をしつかり抑へて部屋の中へ駈けもどつてしまつた。
恢復期 (新字旧仮名) / 神西清(著)