住吉すみのえ)” の例文
一番これに近い例としては、神功紀・住吉すみのえ神出現の段「日向ひむかの国のたちばな小門おどのみな底に居て、水葉稚之出居ミツハモワカ(?)ニイデヰル神。名は表筒男うわつつのお・中筒男・底筒男の神あり」
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「春の日の霞める時に、住吉すみのえの岸に出で居て、釣舟のとをらふ見れば、いにしえの事ぞおもはる」と歌い出し、浦島の子が海神のたえなる殿に神のおとめと二人いて、老いもせず死にもせずに
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
あられうつ安良礼松原あられまつばら住吉すみのえ弟日娘おとひをとめれどかぬかも 〔巻一・六五〕 長皇子
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
住吉すみのえの浅沢小野の杜若衣に摺り着けきむ日知らずも
或る国のこよみ (新字旧仮名) / 片山広子(著)
住吉すみのえ浅沢小野あささはをぬのかきつばた
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
おなじ黒人の歌でも、「住吉すみのえ得名津えなつに立ちて見渡せば武庫のとまりゆ出づる舟人」(巻三・二八三)は、少しくらく過ぎて、人麿の「乱れいづ見ゆあまの釣舟」(同・二五六)には及ばない。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)