仙窟せんくつ)” の例文
また山をじ川をわたり、世の塵紛じんふんを忘れて神洞しんどう仙窟せんくつに遊ぶがごとく、おおい体力たいりょくの重量をすに至れり。
きわたりたる宇宙は、水を打つたるより静かなり、東に伊豆の大島、箱根の外輪山、仙窟せんくつかもされたる冷氷の如きあしの湖、氷上をべりてたふれむとする駒ヶ嶽、神山、冠ヶ嶽
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
かれのまくら元には、に巣をつづる土蜘蛛つちぐもがはい、をみぬきのこあやしくえならんでいようとも、それはかれの事実ではないのだ。かれは思いのまま仙窟せんくつを夢のなかに呼び降ろした。