“仙女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ニンフ22.2%
せんじょ22.2%
せんにょ22.2%
せんぢよ11.1%
フェアリー11.1%
フエリー11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新噴水を夫人の気に入るよう、いわゆる仙女ニンフが現われるよう効果を工夫してもいた。しかし夫人は相変らず「仙女ニンフが見えない」の一点張りだった。
噴水物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その顔なりかたちなりが仙女せんじょのように美しかった。二人は喜んで名を訊いた。女は自分達の姓は、少女の名は小翠しょうすいで、年は十六であるといった。そこで少女を買い受ける金のことを相談した。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
仙女せんにょの波をわたるがごとく、畳の上には人らしい音も立たぬ。閉ずるまなこのなかから見る世の中だからしかとは解らぬが、色の白い、髪の濃い、襟足えりあしの長い女である。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大豆右衛門、二十三歳の時、「さねかづら取りて京の歴々の女中方へ売べしと逢坂山あふさかやまにわけ登り」しが、たまたま玉貌ぎよくばう仙女せんぢよと逢ひ、一粒いちりふ金丹きんたんを服するを得たり。
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ぼくのからだが、童話の仙女フェアリーみたいに小さくなって、羽がはえて、あの窓からとびだせたらなあ。そうすれば、さっそく警視庁へ知らせて、おまわりさんを案内して、二十面相を
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それを想像すると、空想は空想に枝葉を添へて、何だか自分の眼の前には西洋の読本リーダーの中の仙女フエリーの故郷がちらついて何うもらぬ。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)