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乍併
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しかしながら
ふりがな文庫
“
乍併
(
しかしながら
)” の例文
乍併
(
しかしながら
)
里見さんの場合にも、鈍くて押の強い連中は、屡々間違つた批評を浴せかける。「大正の鏡花」の如きも勿論その一例である。
貝殻追放:017 泉鏡花先生と里見弴さん
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
乍併
(
しかしながら
)
、此の家庭問題を、色々と討究して、八釜しくいうて居る現象は、決して悪い事でない、
寧
(
むし
)
ろ悦ぶべき状態に相違ないのであろう。
家庭小言
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
貴嬢
(
あなた
)
は特に青年の為に御配慮です、
乍併
(
しかしながら
)
今日
(
こんにち
)
の青年は、牧者の
杖
(
つゑ
)
を求むる羊と云ふよりは、
母雞
(
おやどり
)
の翼を頼む
雛
(
ひな
)
であります
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
乍併
(
しかしながら
)
私の此の希望は単なる希望にのみ止まつて容易に実現し得ない事と考へる。
狩太農場の解放
(新字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
乍併
(
しかしながら
)
、その時から既に十餘年の歳月は過ぎた。彼も亦魚の腸の腐つた臭ひに馴れてめとり、或は親と呼ばれる身になつてゐるかもしれない。
貝殻追放:016 女人崇拝
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
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乍併
(
しかしながら
)
自分が心から安心の出来ないのにどうして児供等を安心させることが出来よう。次へ
起
(
た
)
った三児の
後影
(
うしろかげ
)
は
如何
(
いか
)
にも寂しかった。予は坐して居られない程胸に苦痛を覚えた。
大雨の前日
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
僕は実に失望落胆の為め
殆
(
ほとん
)
ど発狂するばかりに精神を痛めたです——
乍併
(
しかしながら
)
更に
退
(
しりぞい
)
て考へると、
是
(
こ
)
れは
徒
(
いたづ
)
らに
愁歎
(
しうたん
)
して居るべき時でない、僕の篠田を崇拝したのは其の主義に在るのだ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
乍併
(
しかしながら
)
先生の御作の尊きはその豐富なる想像によりて編まれたる變化極まり無き物語の筋にはあらず、その色彩に富む繪畫的文章の妙にもあらず
貝殻追放:004 「幻の絵馬」の作者
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
私も決して喜んで行かうとは思ひませぬ、
乍併
(
しかしながら
)
、私共同志者の純白の心事が、斯かることの為に、政府にも国民にも社会一般に説明せられまするならば、
眇
(
べう
)
たる此一身に
取
(
とつ
)
て
此上
(
こよ
)
なき栄誉と思ひます
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
乍併
(
しかしながら
)
余が「文明」を愛讀するは一に永井先生の文章あるが爲にして、忌憚なく云へば他の諸氏の文章の多くは余の最も好まざるところのものなり。
貝殻追放:003 「文明一周年の辞」を読みて
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
相手の鼻垂しも、同じく此の説明を承認してゐたと見えて、此の點には異議は云はなかつたが、
乍併
(
しかしながら
)
、如何にして母のお腹に宿つたかといふ根本問題を、からかひ氣味に教へて呉れた。
貝殻追放:016 女人崇拝
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
乍併
(
しかしながら
)
、去つて泉先生の描出した「伯爵の釵」を讀め。
貝殻追放:017 泉鏡花先生と里見弴さん
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
乍
漢検準1級
部首:⼃
5画
併
常用漢字
中学
部首:⼈
8画
“乍”で始まる語句
乍
乍憚
乍然
乍恐
乍去
乍序
乍浦
乍失敬
乍入
乍末