すなわち)” の例文
客既ニ集リ炉底火ハ活シ鼎腹沸沸トシテ声アレバすなわち茗ヲテ主客倶ニすすルコト一碗両碗。腋間えきかん風生ズルニ至ツテ古人ノ書画ヲブ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
旧社分散シ索居さっきょノ嘆ナキあたハズ。たちまち書ヲかたじけなくシ、大集ノ刪定さんていしょくセラル。忙手繙読はんどくスルニ一堂ノ上ニ相会晤かいごスルガ如シ。楽ことニ甚シ。すなわち一夕ニシテ業ヲフ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
刺客ノ至ルヲ見テ大ニ驚キ蹶起けっきスルモ及バズ。すなわち呼ンデ曰ク、我罪ナシ。光明正大白日青天ナリト。語イマダおわラズ。遂ニ害ニ遇フ。時ニ文久三年五月十九日夜ナリ。年三十七。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)