世迷言よまひごと)” の例文
ぼつちやん、こんな世迷言よまひごとまをしまして、今更いまさら貴下あなたに、おわびねがつて、またかゝりたいのうのとまをします、うした料簡れうけんではござりませんが
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
の花の白く咲かむ限り、此の切支丹寺に、われ等の執念残れりと思へ。此の怨み晴れやらぬものと思へと狼の吠ゆるが如くめき立つるを、何を世迷言よまひごと云ふぞ、とあざ笑ひつ。此世は此世限り。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
申ぞ浪人しても此清長このきよながが妻ならずや夫に何とて以ての外聞苦きゝぐるしき世迷言よまひごと急度きつと省愼居たしなみをり申すべし是此金子は受納うけをさめたりとて何も仔細しさいなき事は汝が申さずとも承知なれ共ある時は先にも申如く一旦他人ひとめぐみたる金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)