不順序ふじゅんじょ)” の例文
だから会っても深酷しんこくな話はひとつもない。例のごとく、こしゃこしゃした笑顔えがおで、不順序ふじゅんじょに思う事をいう。矢野が少し話をすれば大木はすぐのみこんで同情する。
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
わばかれむかしいままったうたつくされぬうたを、不順序ふじゅんじょに、不調和ふちょうわ組立くみたてるのである。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かれはこの不順序ふじゅんじょたいしては、さのみめた様子ようすはなく、ただ看護婦かんごふなどの病室びょうしつることをきんじ、機械きかいれる戸棚とだな二個ふたつ備付そなえつけたばかりで、代診だいしんも、会計かいけいも、洗濯婦せんたくおんなも、もとのままにしていた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)