トップ
>
下駄穿
>
げたばき
ふりがな文庫
“
下駄穿
(
げたばき
)” の例文
明るくかがやかした
燈火
(
ともしび
)
、ぞろぞろと踏んで通る
下駄穿
(
げたばき
)
の音、その雑踏の中を分けて、何か品物が売れる度に捨吉は入口と帳場の間を往来した。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
関取は下駄を穿いており、大きな
形
(
なり
)
で
下駄穿
(
げたばき
)
だから羽交責
処
(
どころ
)
ではない、
漸
(
ようや
)
く腰の処へ小さい
武士
(
ぶし
)
が組付きました。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
不断
一八
(
いっぱち
)
に茶の湯のお合手にいらっしゃった、山のお前様、尼様の、清心様がね、あの方はね、
平時
(
いつも
)
はお前様、八十にもなっていてさ、山から
下駄穿
(
げたばき
)
でしゃんしゃんと下りていらっしゃるのに
清心庵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
蓋
(
ふた
)
の類と心得て取ってしまったため、直接釜に触れる足の熱さに堪えず、
下駄穿
(
げたばき
)
のまま風呂に入って、遂に釜を踏み破る話が『膝栗毛』の一趣向になっているが、この句は湯がぬるくなっているから
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
自炊する浴客が多い。宿では部屋だけでも貸す。それに部屋付の
竃
(
かまど
)
が具えてある。浴客は
下駄穿
(
げたばき
)
のまま庭から
直
(
すぐ
)
に
楼梯
(
はしごだん
)
を上って、楼上の部屋へ通うことも出来る。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
と菅が言ったが、捨吉はそれを打消して、庭から茶の間の方へ廻って一緒に
下駄穿
(
げたばき
)
のまま腰掛けた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
学校の日課を終ると、直ぐ其足で出掛けたので、丑松はまだ
勤務
(
つとめ
)
の儘の
服装
(
みなり
)
で居る。白墨と
塵埃
(
ほこり
)
とで汚れた着古しの洋服、書物やら手帳やらの風呂敷包を小脇に抱へて、それに
下駄穿
(
げたばき
)
、腰弁当。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
駄
常用漢字
中学
部首:⾺
14画
穿
漢検準1級
部首:⽳
9画
“下駄”で始まる語句
下駄
下駄箱
下駄屋
下駄代
下駄作
下駄平
下駄灸
下駄職
下駄表
下駄袋