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下情
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かじょう
ふりがな文庫
“
下情
(
かじょう
)” の例文
妙庵先生、
下情
(
かじょう
)
に通じているばかりでなく、一通りは古典にも通じ、またオランダ渡りの鑑識にも通じております。話をきいて打ち笑い
屋根裏の犯人:――『鼠の文づかい』より――
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
されば今日の男女に喜ばるべき通俗小説をものせんとせば、筆を
秉
(
と
)
るに先んじてまづ今日の
下情
(
かじょう
)
に通暁せざるべからざるなり。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「いいお坊っちゃんさな。警部さんならちと
下情
(
かじょう
)
には通じて置くものですぜ、風教視察という奴でね。」とタゴールさん。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
斉護は子をして
下情
(
かじょう
)
に通ぜしめんことを欲し、特に微行を命じたので、寛五郎と従者とは始終質素を旨としていた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ただ余りに女性的で権臣を取って抑えることが出来ず、権臣のいうままになっていたらしい。少しも
下情
(
かじょう
)
に通じなかった。権臣がそれを
遮
(
さえぎ
)
るからであった。
銅銭会事変
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
奥さんは何も知らず、銑太郎なお欺くべしじゃが、あの、お松というのが、また悪く
下情
(
かじょう
)
に通じておって、ごうなや
川蝦
(
かわえび
)
で、
鰺
(
あじ
)
やおぼこの釣れないことは心得ておるから。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さらに主上におかせられては、庶民訴訟出来の時、
下情
(
かじょう
)
上
(
かみ
)
に達せざるあらば、公平裁断を欠くものあらんと、記録所を置かれて
出御
(
しゅつぎょ
)
ましまし、直きに訴えを聞こしめす。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「当路の大官どもは
下情
(
かじょう
)
に通ぜぬ」
国事犯の行方:―破獄の志士赤井景韶―
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“下”で始まる語句
下
下手
下駄
下手人
下谷
下婢
下総
下司
下野
下僕