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下婢
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おさん
ふりがな文庫
“
下婢
(
おさん
)” の例文
尻餅
(
しりもち
)
ついて驚くところを、
狐憑
(
きつねつ
)
きめ
忌々
(
いまいま
)
しい、と
駄力
(
だぢから
)
ばかりは
近江
(
おうみ
)
のお
兼
(
かね
)
、顔は子供の
福笑戯
(
ふくわらい
)
に眼をつけ
歪
(
ゆが
)
めた
多福面
(
おかめ
)
のごとき房州出らしき
下婢
(
おさん
)
の憤怒
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
下婢
(
おさん
)
をお
傍
(
そば
)
へお置き遊ばしたとお思いなさいまして、お休みになりますまでお使いなすって下さいまし。お背中を
敲
(
たた
)
きましょう、な、どうぞな、お肩を
揉
(
も
)
まして下さいまし。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……細君は、
赭
(
あか
)
ら顔、横ぶとりの肩の広い
大円髷
(
おおまるまげ
)
。
眦
(
めじり
)
が下って、
脂
(
あぶら
)
ぎった
頬
(
ほお
)
へ、こう……いつでもばらばらとおくれ毛を下げていた。
下婢
(
おさん
)
から成上ったとも言うし、
妾
(
めかけ
)
を直したのだとも云う。
茸の舞姫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今しも台所にては
下婢
(
おさん
)
が
器物
(
もの
)
洗ふ音ばかりして家内静かに、他には人ある様子もなく、何心なくいたづらに黒文字を
舌端
(
したさき
)
で
嬲
(
なぶ
)
り
躍
(
おど
)
らせなどして居し女、ぷつりと其を噛み切つてぷいと吹き飛ばし
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
今しも台所にては
下婢
(
おさん
)
が
器物
(
もの
)
洗う音ばかりして家内静かに、ほかには人ある様子もなく、何心なくいたずらに黒文字を
舌端
(
したさき
)
で
嬲
(
なぶ
)
り
躍
(
おど
)
らせなどしていし女、ぷつりとそれを
噛
(
か
)
み切ってぷいと吹き飛ばし
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
狐
憑
(
つき
)
め忌〻しい、と駄力ばかりは近江のお兼、顔は子供の
福笑戯
(
ふくわらひ
)
に眼を付け歪めた
多福面
(
おかめ
)
の如き房州出らしき
下婢
(
おさん
)
の憤怒、拳を挙げて丁と打ち
猿臂
(
ゑんぴ
)
を伸ばして突き飛ばせば、十兵衞堪らず
汚塵
(
ほこり
)
に
塗
(
まみ
)
れ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“下婢”の意味
《名詞》
召使いの女中。下女。
(出典:Wiktionary)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
婢
漢検1級
部首:⼥
11画
“下婢”で始まる語句
下婢共