“一籠”の読み方と例文
読み方割合
ひとかご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時雨しぐれれた木木のこずゑ。時雨に光ってゐる家家の屋根。犬は炭俵を積んだ上に眠り、鶏は一籠ひとかごに何羽もぢつとしてゐる。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
松平信祝からの火急の使者が来たので、紀州家附家老つけがろう、安藤帯刀たてわきは、自慢の南紀重国なんきしげくにの脇差と、蜜柑一籠ひとかごとを、家来に持たせて、かごを急がせてきた。
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
余は病牀でそれを待ちながら二人が爪上りのいちご畑でいちごをんでいる光景などをしきりに目前に描いていた。やがて一籠ひとかごのいちごは余の病牀に置かれるのであった。
くだもの (新字新仮名) / 正岡子規(著)