“わたりか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
渡懸50.0%
渡掛50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後生樂ごしやうらくな。嫁御よめごもあらばよろこばう……近所きんじよし、とゆきにもつきにも姿すがたらしいかどはし渡懸わたりかけたが、たちま猛然まうぜんとしておもへらく、敷金しききん用意よういもなく、大晦日近おほみそかぢかくだし、がつたり三兩さんりやうと、すなはる。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
渡掛わたりかけた橋の下は、深さ千仭せんじん渓河たにがわで、たたまり畳まり、犇々ひしひし蔽累おおいかさなつた濃い霧を、深くつらぬいて、……峰裏みねうらの樹立をる月の光が、真蒼まっさおに、一条ひとすじ霧に映つて、底からさかさ銀鱗ぎんりんの竜の
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)