“ゆうかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遊廓83.8%
宥覚5.4%
遊客5.4%
有格2.7%
遊郭2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二時がカンバンだって云っても、遊廓ゆうかくがえりの客がたてこむと、夜明けまでも知らん顔をして主人はのれんを引っこめようともしない。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
で、まず道場坊宥覚ゆうかくをひきだして、阿弥陀あみだみねのふもとで斬り、また、本間孫四郎ほか数名を、三条河原で首斬らせた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
君が情の仮寐の床にと何ならぬ一ふしあはれも深く、この時節より通ひむるは浮かれ浮かるる遊客ゆうかくならで、身にしみじみとじつのあるお方のよし、遊女つとめあがりのさる人が申しき。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
弘前には少壮者中に中村春台しゅんたい三上道春みかみどうしゅん、北岡有格ゆうかく小野圭庵おのけいあんの如きものがある。その他小山内元洋おさないげんようのようにあらたに召し抱えられたものもある。しかし江戸定府じょうふ出身のわかい医者がない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
と私の家の向いはがけで、根津ねづへ続く低地に接しているので、その崖の上には世にう猫の額程の平地しか無かった。そこに、根津が遊郭ゆうかくであった時代に、八幡楼やはたろうの隠居のいる小さい寮があった。
二人の友 (新字新仮名) / 森鴎外(著)