“むだぐち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無駄口50.0%
冗口25.0%
徒口12.5%
贅口12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平生いつもであったらその老人の冗談を無駄口むだぐち端緒いとぐちにしてしゃべりだすところであった。
女の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
与次郎の如きは篤実なる所より可笑味おかしみの出る者にて、この役にて名を留めたる坂東寿太郎じゅたろうや二代目三十郎さんじゅうろうは知らず、誰がしてもはしりもとや冗口むだぐち己気おのがきを入れて、与次郎らしき者は近来絶無の姿。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
歩行あるきながら振返って、何か、ここらにおもしろい事もないか、と徒口むだぐち半分、檜笠ひのきがさの下からおとがいを出して尋ねるとね。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かけながら入來りしに長八夫婦が巨燵こたつの中に差向さしむかひ何かむつまじき咄しの樣子ゆゑ長兵衞は見て是はしたり相惚あひぼれの夫婦はまた格別かくべつたのしみな物私は此年になつても隨分ずゐぶん浦山うらやましいと放氣おどけまじりに贅口むだぐち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)