“みちかど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
路角50.0%
道角50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
郊外の小ぢんまりした路角みちかどの家の茶の間で、赤ん坊はうつら/\かゝつてゐる。二十一になる細君は、ソツと用心深く取上げて、静かな二階に眠かさうと、階子段はしごだんを上つて行つた。
姉弟と新聞配達 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
阿Qはいったん逃げ出したものの、結局「その道の仕事をやった」事のある人だから殊の外度胸がすわった。彼は路角みちかどいざり出て、じっと耳を澄まして聴いていると何だかざわざわしているようだ。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
そう思っているところへ、その道角みちかどから、太郎左衛門がひょっこりとすがたをあらわしたのである。そしてかれは、まっすぐみんなのところへくると、目をかがやかせていった。
(新字新仮名) / 新美南吉(著)
ななめにうねった道角みちかどに、二抱ふたかかえもある大松おおまつの、そのしたをただ一人ひとり次第しだいえた夕月ゆうづきひかりびながら、野中のなかいた一ぽん白菊しらぎくのように、しずかにあゆみをはこんでるほのかな姿すがた
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)