路角みちかど)” の例文
郊外の小ぢんまりした路角みちかどの家の茶の間で、赤ん坊はうつら/\かゝつてゐる。二十一になる細君は、ソツと用心深く取上げて、静かな二階に眠かさうと、階子段はしごだんを上つて行つた。
姉弟と新聞配達 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
阿Qはいったん逃げ出したものの、結局「その道の仕事をやった」事のある人だから殊の外度胸がすわった。彼は路角みちかどいざり出て、じっと耳を澄まして聴いていると何だかざわざわしているようだ。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)