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ほけきやう
鶯の鳴く声は、あれで
法華経々々々と言ふのぢやさうな。
長雨や
出水の国の人なかば
集へる山に
法華経よみぬ
そも
女人は、一
代五千
卷、七千餘卷のどの
經にも
佛になれないと
厭はれてゐるが、
法華經ばかりには
女人佛になると説かれてゐる。
着し
本繩に掛り
襟には
水晶の
珠數を掛け馬に
騎りて口に
法華經普門品を
況や、
民のほねをくだける
白米、人の血をしぼれる
如くなるふるさけを、
佛法華經にまいらせ給へる
女人の、成佛得道疑べしや。
十萬世界の大地のちりは
知人もありなん。
法華經一
字供養の
功徳は
知がたしとこそ
佛はとかせ給て
候へ、
此をもて御心あるべし。