“ふぢだな”の漢字の書き方と例文
語句割合
藤棚100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三十一日さんじふいちにち小田原をだはら見物けんぶつ遊女屋いうぢよやのきならべてにぎやかなり。蒲燒屋かばやきやのぞ外郎うゐらうあがなひなどしてぼんやりとほる。風采ふうさいきはめて北八きたはちたり。萬年町まんねんちやうといふに名代なだい藤棚ふぢだな小田原をだはらしろる。
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はなはづかしく藤棚ふぢだな
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
僕等は暖簾のれんをかけた掛け茶屋越しにどんより水光りのする池を見ながら、やつと短い花房を垂らした藤棚ふぢだなの下を歩いて行つた。この掛け茶屋や藤棚もやはり昔に変つてゐない。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)