“ふじだな”の漢字の書き方と例文
語句割合
藤棚100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茶店の前を過ぎて水族館の裏手の藤棚ふじだなの処まで往くと、傍を通っている人もないので、山西は距離をちぢめて往って声をかけた。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
何かの必要があって藤棚ふじだなの竹を解いたので、そこに下っていた藤の長房が地に垂れて、花の末を汚した、という意味であろう。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
主人は或百姓家の庭の、藤棚ふじだなの蔭にある溝池どぶいけふちにしゃがんで、子供に緋鯉ひごいを見せているお島の姿を見つけると、傍へ寄って来て私語ささやいた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)