“ひややっこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
冷奴37.5%
冷豆腐37.5%
冷奴豆腐12.5%
冷豆府12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
冷奴ひややっこ紫蘇しその実、白瓜しろうりこうもので、わたくし取膳とりぜんの飯をあがると、帯をめ直して
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
番頭は、私達の前にある冷豆腐ひややっこの皿にのみ花鰹節はながつおが入って、主人と自分のにはそれが無いのを見て、「こりゃ醤油しょうゆばかしじゃいけねえ。オイ、鰹節おかかをすこしかいて来ておくれ」
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
余程目に染みたものらしく、晩飯の折から、どうかした拍子だった、一風ひとかぜさっと——田舎はこれが馳走ちそうという、青田の風がすだれを吹いて、水のかおりぷんとした時、——ぜんの上の冷奴豆腐ひややっこの鉢の中へ
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その夏、土用あけの残暑のみぎり、朝顔に人出の盛んな頃、入谷いりやが近いから招待されて、先生も供で、野郎連中六人ばかり、大野木の二階で、蜆汁しじみじる冷豆府ひややっこどころで朝振舞がありました。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)