“ひぞく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
匪賊64.0%
卑俗20.0%
鄙俗8.0%
匪族4.0%
卑屬4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
百人あまりの匪賊ひぞくでした。風のようにおそってきました。十人ばかりの者が、銃や剣をさしつけて、馬車をとりまきました。
金の目銀の目 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
が、そのあひだ勿論もちろんあの小娘こむすめが、あたか卑俗ひぞく現實げんじつ人間にんげんにしたやうなおももちで、わたくしまへすわつてゐることえず意識いしきせずにはゐられなかつた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
庭も茶室もまだこの異趣の材料を使いこなせないところがあって、鄙俗ひぞくの調子を帯びていた。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
私がこんな心配をしなければならないのも、深夜のメイ想などという不健全な古典的言辞を弄する精神匪族ひぞくが残存しているせいである。
深夜は睡るに限ること (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
卑屬ひぞく親の敵——例へば子の敵、弟の敵などを討つのは、武士としてはこと/″\く耻ぢたもので、どの藩もそんなものには決して助力も、便宜も與へないばかりでなく、それは私怨しゑんとして取扱はれ