“はいせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
盃洗52.1%
杯洗27.1%
肺尖16.7%
裴宣2.1%
杯泉2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
栄二は盃の酒を盃洗はいせんへあけ、すぐに手酌で注ぎながら、なんでもない、ごみだと云って、また盃の中をみつめてから酒を啜った。
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
撫子、銚子ちょうし杯洗はいせんを盆にして出で、床なる白菊をと見て、空瓶あきびんの常夏に、膝をつき、ときの間にしぼみしをかなしさまにて、ソと息を掛く。
錦染滝白糸:――其一幕―― (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「なにたいした事はない、熱がなけりゃ学校へ行ってもいい。少しは肺尖はいせんが悪いばかりだ、力を落とすことはないといいます。」
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
楊林ようりんは、管鎗くだやりの使い手とか。先ごろ神行太保しんこうたいほう戴宗たいそうが、その旅路から裴宣はいせんなどとともに、梁山泊へつれて来た新入り仲間の一人である。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まず、忠義堂の内の、文書課では、蕭譲しょうじょうが主任にあげられ、そのしたに賞罰係の裴宣はいせん印鑑いんかん信書の部に金大堅きんたいけん。——また勘定方に蒋敬しょうけいがおかれている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒のない猪口ちょくが幾たび飲まれるものでもなく、食いたくもない下物さかなむしッたり、煮えつく楽鍋たのしみなべ杯泉はいせんの水をしたり、三つ葉をはさんで見たり、いろいろに自分を持ち扱いながら
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)