“なんべん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
何遍82.9%
何返14.6%
何辺2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうして事が済んだ後で、いつまでも、馬鹿にされたのだ、馬鹿にされたんじゃなかろうかと、何遍なんべんも心のうちで繰り返すのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あゝ。うしてれ」と宗助そうすけこたへた。さうして小六ころくかへあひだきよ何返なんべんとなく金盥かなだらひみづへさしては、一生懸命いつしやうけんめい御米およねかたけたり、んだりしてた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
もともと他人から教わった図柄を何辺なんべんも何辺も繰返すのでありますから、個性などを出す機縁は、始めからないのであります。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
一々の絵附は一々の念仏ともいえましょう。何個も何個も描きつづけるのは、何辺なんべんも何辺も称え続ける念仏と同じ姿であります。ここがその土瓶絵の並々ならぬ美しさを生む因縁といえましょう。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)