“なつこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナツコ
語句割合
42.9%
名津子14.3%
奈都子14.3%
夏子14.3%
夏蠶14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、人なつこい声で云いました。其の声が濁りのある山田先生とちがっているので、其の顔を見ると、顔ははっきりとしませんが、白い顔で、薄い口髯がありました。
薬指の曲り (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
三木さんといいまして、隆夫と仲よしのけんさんのお家なんです。相手のお嬢さんというのが、健さんの姉さんで名津子なつこさんという方です。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
名津子なつこが口を聞いたのだ。彼女は目がさめたものと見え、むっくりと床から起上ろうとして、母親におさえられた。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この跛行の紳士がその日の正賓せいひんであるとみえて、玄関のまえには、主人の高瀬理平や、夫人マダムまきや、令嬢の奈都子なつこや、すべてのものが、ものものしく立ちならんで、出迎えた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「え、これですの! ……まあ、よかったわねえ、奈都子なつこさん」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
桑の葉の蒸されたやうな香ひと、上簇期じやうぞくきに近い夏蠶なつこの臭ひとが、家々の戸口からもれて、路上に漂つてゐた。
霧の旅 (旧字旧仮名) / 吉江喬松(著)