“どんなに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
何程66.7%
如何程33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「よう御座んす。沢山たんと仰い」と奥様はすこし甘えて、「ですがねえ、桜井さん、私は何程どんなに酔いたいと思っても、苦しいばかりで酔いませんのですもの」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
梅子は良久しばらくしてわづかかほを上げぬ「私共わたくしども一家が、何程どんなに賤しきものと御見えになるで御座いませう、——私は神様にお祈するさへはづかしさに堪へないので御座いますよ——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
真正ほんたうに貴嬢ばかりは別だつたワ——他人様ひとさんのことばかり言へないの、私だつてもネ、梅子さん、笑つちや厭よ、道時のことでは何程どんなに貴嬢の御世話様になつたか知れないワ、私
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
どうも不敬罪とは覚束おぼつかないからナ、裁判は警視庁や内務省がるんで無いからナ——何程どんなに牽強付会をした所で、官吏侮辱位のものだ、二月か三月の重禁錮ぢゆうきんこだ、——僕ア外国へ逃げでもしなけりや
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
かたへには一人、の老婆の身を縮めて「剛様、今夜は又たときは寒う御座んすから何卒どうぞ、御気を着け遊ばしてネ——貴郎あなたが行つて下ださるので、如何程どんなに安心で御座いませう」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)