“ついい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
跪居50.0%
跪坐25.0%
踞居12.5%
突居12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
塀の外をちらほらと人の通るのが、小さな節穴をすかしてはるかに昼の影燈籠かげどうろうのように見えるのを、じっみまもって、忘れたように跪居ついいる犬を、勇美子はてのひらではたと打って
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あたふた飛んで来て柄杓ひしゃくを取れば、両手を出してゆすぎながら、跪坐ついいる秀をじっと御覧じ、「秀。」屹としたる御召に、少し顔の色を変えて「はい……い。」綾子は声に力をめて
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わだちの跡というもの無ければ、馬も通らず、おさなきものは懸念なく踞居ついいてこれを拾いたり。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
揚幕には、しのぶと重子、涙ながら、踞居ついいて待ちたり。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ちょうどの花の真っ白に咲いているかきの間に、小さい枝折戸しおりどのあるのをあけてはいって、権右衛門は芝生の上に突居ついいた。光尚が見て、「手を負ったな、一段骨折りであった」と声をかけた。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)