“たつの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
龍野45.5%
竜野27.3%
辰野18.2%
立野9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生みの親は播州ばんしゅう龍野たつのから御当領の愛知あいち朝日村あさひむらに移り住んでおりまする木下七郎兵衛家利いえとしが娘で、一男二女の三人の子の、うちの一女をもらいうけて育てあげたのでござります。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
富井於菟女史は播州ばんしゅう竜野たつのの人、醤油しょうゆ屋に生れ、一人いちにんの兄と一人いちにんの妹とあり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
道は二つある。これから塩尻峠しおじりとうげへかかり、桔梗ききょうはらを過ぎ、洗馬せば本山もとやまから贄川にえがわへと取って、木曾きそ街道をまっすぐに進むか。それとも岡谷おかや辰野たつのから伊那いな道へと折れるか。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
万屋 つまらない世辞を言いなさんな。——全くこの辺、人通りのないのはひどい。……先刻さっき山越やまごし立野たつのから出るお稚児を二人、大勢で守立もりたてて通ったきり、馬士うまかたも見掛けない。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)