龍野たつの)” の例文
新字:竜野
関西の料理は薄口醤油を用いているが、関東に昔から伝わる江戸料理は薄口醤油のあることさえ知らないようで、関西龍野たつのの薄口醤油などほとんど利用されていない。
薄口醤油 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
生みの親は播州ばんしゅう龍野たつのから御当領の愛知あいち朝日村あさひむらに移り住んでおりまする木下七郎兵衛家利いえとしが娘で、一男二女の三人の子の、うちの一女をもらいうけて育てあげたのでござります。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おさやんと私は従妹いとこです。真実ほんたうの名前は龍野たつのさくと云ふのです。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ゆうべは、龍野たつの泊り。万兵衛の親切気にも、途中にも、何の変りはなかった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここを下れば、もう播州ばんしゅう龍野たつのから斑鳩いかるがへもほど近い。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姫路の城を、北の空に遠くながめ、龍野たつの街道へ。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)