“せうこと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
詮事40.0%
仕様事20.0%
爲事20.0%
詮方20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父さまが鎌倉においでなされたら、わたし等もうはあるまいものを、名聞みやうもんを好まれぬ職人氣質かたぎとて、この伊豆の山家に隱れずみ、親につれて子供までもひなにそだち、詮事せうこと無しに今の身の上ぢや。
修禅寺物語 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
マアシヤル氏はあいにく顔を唯一つしか持ち合はさなかつたので、仕様事せうことなしに、先づ一人の写真師の方を向き、それから次ぎの方を向いてやつた。
さが野は遠し此處こゝながらの世すて人ともならんは常なれど、憎くき男心におめ/\と秋の色ひとり見て、生ざとりの經佛に爲事せうことなしのあきらめ、夫れも嫌々、とても狂はゞ一世を闇にして
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
詮方せうことなしに煙草の会社へ通つて居た十一になる娘を芳原よしはらへ十両でうつて、それも手数の何のツて途中へ消えて、手に入つたのはたつたお前、六両ぢやねいか、焼石に水どころの話ぢやねエ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)