“しょせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ショセン
語句割合
所詮98.4%
所謂0.4%
糈銭0.4%
緒戦0.4%
諸川0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
源太郎の介抱かいほうを馬子に任せておいて、竜之助は立って前後を見る。乗って来た馬は駄馬である、所詮しょせん敵を追うべき物の用には立たぬ。
論理は、所謂しょせん、論理への愛である。生きている人間への愛では無い。
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
この銭は箱根の湯本ゆもとに着くと、もうつかい尽していた。そこで枳園はとりあえず按摩あんまをした。上下かみしも十六文の糈銭しょせんるも、なおむにまさったのである。ただに按摩のみではない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
四段の備えも、緒戦しょせんもない。緒戦からして直ちに決戦に入らんという素裸捨身の戦いを目がけたのだった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
常陸、下総を両岸にして、武蔵へ流れる他の諸川しょせんと、上総の海へ吐かれてゆく利根川とに、この毛野川の末は、水口みなくち(今の水海道の辺)のあたりで結びあっている。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)