“ざいご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
在郷50.0%
在五50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
婆「うめえものは有りませんが、在郷ざいごのことですから焚立たきたての御飯ぐらいは出来ます、畑物の茄子なすぐらい煮て上げましょうよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
商人あきゅうどの店は在郷ざいごと違って戸を締めてもくゞりの障子が有るから灯火あかりが表から見えるだ、すると婆様ばあさま其処そこをがらり明けて二人の泥坊が這入はえって、菓子呉れと云いながら跡をぴったり締めて
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
私ア何も知んねえ在郷ざいごもんで、何の弁別わきめえも有りやしねえが、村の神主さまのお説教を聴きにくと、人はあめが下の霊物みたまもので、万物の長だ、是れよりとうといものは無い、有情物いきあるもの主宰つかさだてえから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
弄花抄ろうかしょうに依ればヘイチュウのチュウは濁りて読むべしとある)けだし平中とは、なお在原業平ありわらなりひらのことを在五ざいご中将と呼んだ如きであろうか。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
一玄は口の中でそっと、その歌を繰り返してから、在五ざいご中将でございますな、と云った。甲斐は、さよう、業平なりひらだとうなずいた。