“きょうぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
教母66.7%
狂母33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのとき、ふと、サンドリヨンの洗礼式せんれいしきに立ち合った、名づけ親の教母きょうぼが出て来て、むすめが泣きふしているのを見ると、どうしたのだといって、たずねました。
それでさっそく、さかんな洗礼せんれいの式をあげることになって、おひめさまの名づけ親になる教母きょうぼには、国じゅうの妖女ようじょが、のこらず呼び出されました。その数は、みんなで七人でした。
眠る森のお姫さま (新字新仮名) / シャルル・ペロー(著)
ちょうどそのとき、サンドリヨンの教母きょうぼ妖女ようじょがすぐあらわれて、杖で、サンドリヨンの着物にさわりますと、こんどは、まえよりもまた、いっそう美しい、りっぱな着物にかわりました。
あらゆる醜状しゅうじょう世間せけんにさらしたきがいなき不幸ふこうな母と思いつめると、ありし世の狂母きょうぼ惨状さんじょうやわが過去かこ悲痛ひつうやが、いちいち記憶きおくからび起こされるのである。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
今夜こんやはじつにこみいった感情かんじょうが、せまい女のむねににえくり返ったけれど、ともかくもじっと堪忍かんにんして、狂母きょうぼの死をげにきてくれた人たちに、それほどに礼儀れいぎを失わなかった。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
お政は長いあいだに思っていた狂母きょうぼが、きょう人なみに終わったと聞いて、一どはむねなでおろして安心したものの、さすがにわすれがたき母の死を感じては、こころさびしくもありかなしくもある。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)