“きしう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紀州66.7%
奇醜16.7%
徽州8.3%
覉愁8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そはこの話にとどまらず、安珍あんちん清姫きよひめの話を翻訳したる「紀州きしう日高ひだかの女山伏やまぶしを殺す事」も然り、くずの話を翻訳したる、「畜類人とちぎ男子をのこを生む事」
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
雲消えて皹もまたぬぐひ去らる、山色何の瑠璃るりぞ、赭丹しやたん赭黄なる熔岩ようがんの、奇醜きしう大塊を、至つて無器用に束ねて嶄立ざんりつせるのみ、その肩を怒らし胸を張れるを見て、淑美しゆくびなる女性的崇高を知らず。
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
廷珸と同じ徽州きしうのもので、親類つゞきだなど云つてゐたが、此男は搢紳しんしんの間にも遊び、少しは鼎彝ていい書画の類をも蓄へ、又少しは眼もあつて、本業といふのでは無いが
骨董 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)